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【地鎮祭と上棟式】やる人・やらない人はどれくらい?一級建築士が現場で見てきた実施率と費用

家づくり・住まいのお金

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こんちゃー!一級建築士のmachiです🎵

家づくりの打ち合わせが進んでくると、必ず一度は聞かれることがあります。

「地鎮祭って、やらないとダメですか?」「上棟式はどうしましょう?」

調べてみると「日本の伝統です」「職人さんへの感謝を伝える大事な場です」と書いてあって、結局やるべきなのかどうかは分からないまま、営業さんに「みなさんやられてますよ」と言われて決める——という方が本当に多いです。

私は建築業界に22年いて、現場監督を10年、設計を16年やってきました。施主側ではなく、迎える側・受け取る側としてこの2つの儀式をずっと見てきた立場です。この記事では、儀式の中身と費用をひととおり整理したうえで、現場で実際どうなっているのかを書きます。

📖 この記事でわかること
  • 地鎮祭・上棟式とは何をする儀式なのか(いつ・誰が・どれくらいの時間)
  • それぞれの費用の目安と、施主が自分で用意する部分
  • 実際にどれくらいの方がやっているのか(現場での体感)
  • 上棟式がこの20年で様変わりした理由

地鎮祭とは:工事に入る前に、土地へ挨拶をする

地鎮祭(じちんさい)は、工事を始める前に、その土地の神様へ「ここに建てさせてください」と報告し、工事の安全を祈る儀式です。多くの場合は神主さんを呼び、土地の四隅に笹竹を立てて注連縄を張り、祭壇を組んで行います。

💡 地鎮祭のきほん
  • いつ:着工の直前。基礎工事に入る前
  • どこで:これから建てる土地の上(更地の状態)
  • 誰が来る:施主家族、施工会社の担当者・現場監督、神主さん。設計者が入ることも
  • 時間:30分前後。準備と片付けを含めても1時間ほど
  • 準備:神社の手配、テント・祭壇・笹竹などの設営は施工会社が段取りするのが一般的

施主がやることは、実はそれほど多くありません。日取りを決めて、初穂料を包んで、当日立ち会う。鍬入れの儀(くわいれのぎ)で「えいっ、えいっ、えいっ」と砂山に鍬を入れる、あの場面の主役が施主です。

そしてもう一つ大事なのが、地鎮祭のあとに近隣へ挨拶回りをすること。セットで組まれることが多く、実務的にはこちらのほうが効きます。工事の騒音やトラックの出入りが始まる前に一度顔を合わせておくと、その後のクレームの出方がまったく変わります。


上棟式とは:柱と梁が組み上がった日にやる

上棟式(じょうとうしき)は、柱・梁が組み上がり、屋根のいちばん高いところに棟木が納まった日に行う儀式です。棟上げ(むねあげ)、建前(たてまえ)とも呼びます。

💡 上棟式のきほん
  • いつ:棟上げの当日。夕方、その日の作業が終わったタイミング
  • どこで:組み上がったばかりの建物の中(床はあるが壁はない状態)
  • 誰が来る:施主家族、大工さん・とび職などその日に入った職人、現場監督、営業担当
  • 時間:30分〜1時間。神主さんを呼ばず、棟梁または現場監督が進めることが多い
  • やること:建物の四隅にお神酒と塩をまく、施主の挨拶、ご祝儀を渡す、乾杯

地鎮祭が「土地の神様への挨拶」なのに対して、上棟式は職人さんへのねぎらいの色が強い行事です。神事というより、現場の打ち上げに近い性格をしています。この違いが、あとで書く「最近やらなくなった理由」に効いてきます。


費用の目安はいくらか

先に大事なことを書いておくと、この2つの儀式の費用には公的な統計がありません。神社の初穂料も「お気持ちで」とされることが多く、地域と神社によって幅があります。以下は一般的に案内される範囲と、私が現場で見てきた実感を合わせたものです。

地鎮祭:おおむね4〜6万円

項目 目安 用意する人
初穂料
(玉串料)
2〜5万円
(3万円が最も多い)
施主
お車代 5,000〜1万円 施主
(送迎が不要な場合は不要)
お供え物 1万円前後 神社または施工会社が
用意することが多い
祭壇・テント
笹竹の設営
施工会社
(工事費に含まれることが多い)

神社によっては金額を明示しているところもあります。たとえば松戸神社(千葉県)は、出張祭典の初穂料を「30,000円よりのお納め」と公表しています。相場が3万円と言われるのは、こうした案内が実際に多いためです。

⚠️ 先に施工会社へ確認を

神社の手配・お供え物・設営をどこまで施工会社がやってくれるかは、会社によって違います。「初穂料だけご用意ください」という会社もあれば、すべて施主手配の会社もあります。ここを確認しないまま当日を迎えると、足りないものが出ます。日取りを決めるときに必ず聞いてください。

上棟式:やり方次第で5,000円〜10万円

項目 目安
ご祝儀(棟梁) 1〜3万円
ご祝儀(職人1人あたり) 3,000〜1万円
飲み物・軽食 1人あたり1,000〜2,000円
お神酒・塩など 3,000〜5,000円

幅が大きいのは、やり方の選択肢が広いからです。職人8人にご祝儀を配って仕出しを頼めば10万円近くになりますし、ペットボトルのお茶と菓子折りの差し入れだけで済ませれば5,000円ほど。そして最近は、後者に寄っています。


実際、どれくらいの方がやっているのか

質問するmochiのイラスト
でも結局、みんなやってるの? うちだけやらないのは気まずいよね。
答えるmachiのイラスト
統計はないんだけど、現場で見てきた感覚でいうと地鎮祭と上棟式でだいぶ違う。しかも同じ地鎮祭でも、土地の持ち方で割れるんだ。
📝 私の実感(統計ではなく、現場での体感です)
  • 土地を購入して家を建てる方:地鎮祭の実施は7〜8割
  • もともと土地をお持ちの方:地鎮祭の実施は4〜5割
  • 上棟式:昔ながらの形でやる方は、かなり少数になりました

この差は毎回のように出ます。土地を買って建てる方のほうが、地鎮祭をやる割合が明確に高い。その土地に初めて入る、という感覚があるかどうかの違いなのだと思います。もともとお持ちの土地は、実家の敷地だったり、長く家族が使ってきた場所だったりします。すでに知っている土地なので、あらためて挨拶をするという発想になりにくいのでしょう。

逆に言えば、やらない方も普通にいます。もともとの土地なら、半分ほどはやっていない計算です。近所の目を気にして無理に決める必要はありません。


上棟式は、この20年で様変わりした

ここがいちばん書きたかったところです。上棟式が減ったのは「若い人が伝統をやらなくなったから」ではありません。現場の構造そのものが変わったからです。理由は2つあります。

理由①:職人さんが車で来るので、お酒が飲めない

これがいちばん大きい。いまは大工さんも職人さんも、自分の車に道具を積んで現場に来ます。 帰りも当然その車です。

上棟式の中心にあったのは、四隅にお神酒をまいたあとの乾杯と、そのまま流れる宴席でした。その宴席が、物理的に成立しなくなったわけです。乾杯の格好だけしてお酒に口をつけない、という場面を私は何度も見てきました。飲めないお酒を前に立っている時間は、正直なところ誰にとっても居心地がよくありません。

話すmachiのイラスト
だから最近は、夕方の宴席そのものをやめて、昼の休憩に冷たい飲み物とお菓子を差し入れる形に置き換わってきているよ。こっちのほうが確実に喜ばれる。

理由②:棟梁という立場が、昔とは変わった

もう一つは、家をつくる体制の変化です。

昔は棟梁と呼ばれる大工さんが、その家の工事をすべて取り仕切っていました。誰を呼ぶか、どう組むか、いつ上げるか。家一軒の責任者が棟梁で、施主にとっては「この人にお願いした」という相手だったわけです。上棟式で棟梁に厚くご祝儀を包み、上座に座ってもらっていたのは、そういう関係があったからです。

ところがハウスメーカーが台頭し、工事全体を管理するのは施工会社の現場監督になりました。大工さんは、その工程を担当する一人の職人という位置づけが強くなっています。施主と直接やり取りする窓口も、営業担当と現場監督に移りました。

そうなると、施主が誰を上座に据えて何をもてなすのか、という中心が消えます。特別なおもてなしを振る舞う場面自体が、自然と少なくなったのはそのためです。棟梁という言葉を聞かなくなったことと、上棟式が簡略化したことは、同じ一つの変化です。


結論:地鎮祭はやる価値がある、上棟式は差し入れで足りる

受け取る側にいた人間として、はっきり書きます。

📝 私の考え
  • 地鎮祭はやっておいていい。 費用は4〜6万円ほどで、施主の手間もほとんどありません。近隣挨拶とセットで組めるのが実務上いちばん大きい。工事が始まる前に一度顔を合わせておく効果は、金額以上にあります
  • 上棟式は、昔ながらの形でなくていい。 やらなくても現場は困りませんし、職人さんが不満に思うこともありません
  • ただし、顔を出すことには意味があります。 上棟の日に施主が現場に来て「ありがとうございます」と一言かける。飲み物とお菓子を置いていく。それで十分です
  • ご祝儀を配るかどうかは自由。 配らないから雑に扱われる、ということはありません。そこは心配しなくて大丈夫です

気持ちを伝えたいなら、上棟式より効くタイミングがあります。工事の途中で現場に顔を出すことです。差し入れの有無より、施主が現場を見に来ているという事実のほうが、現場の空気には効きます。


まとめ

📝 この記事のまとめ
  • 地鎮祭は着工前に土地の神様へ挨拶する儀式。費用はおおむね4〜6万円で、初穂料は3万円が最も多い
  • 上棟式は棟上げの日に職人さんをねぎらう行事。5,000円〜10万円と幅が大きい
  • 現場での体感では、地鎮祭の実施は土地を購入した方で7〜8割、もともと土地をお持ちの方で4〜5割
  • 上棟式が減ったのは、職人さんが車で来るためお酒が飲めなくなったことと、棟梁がすべてを取り仕切る体制ではなくなったことが理由
  • 地鎮祭はやる価値がある。上棟式は差し入れと一言の挨拶で足りる

どちらも「やらないと縁起が悪い」というものではありません。中身と費用が分かったうえで、ご自身たちで決めていただければと思います。

※本記事は2026年8月時点の情報にもとづく一般的な解説です。地鎮祭・上棟式の作法や費用には地域差・神社ごとの違い・施工会社ごとの慣習の違いが大きく、記載の金額はあくまで目安です。実施率は公的な統計ではなく、筆者が実務で見てきた体感です。実際の準備や金額は、施工会社および神社にご確認ください。

📖 この記事の主な出典
  • 松戸神社「出張祭典」(出張祭典の初穂料を「30,000円よりのお納め」と案内)

そのほかの金額および実施率については、公的な統計が存在しないため、一般に案内されている範囲と筆者の実務経験にもとづいて記載しています。


家を建てた方だけが応募できるアンケートがあります

地鎮祭や上棟式の話をしているということは、もう契約を終えて、着工を待っているか工事が進んでいる段階だと思います。その立場の方だけが応募できるものがあります。

SUUMO(リクルート)が、住まい探しの実態を集めるためのアンケートを実施しています。回答すると5,000円分のギフトカードがもらえます。この記事で書いた儀式代は、やるなら合わせて十数万円。その一部をまかなえる金額です。

対象になるのは、新築マンションを買った方(全国どこでも)と、新築一戸建てを買った方(関東・関西・東海に限る)です。一戸建ての対象地域は、関東=東京・神奈川・埼玉・千葉と茨城の一部、関西=大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀、東海=愛知・岐阜・三重・静岡。回答にはアンケートの入力に加えて、売買契約書など正式な書類の写真をアップロードする必要があります。

※一級建築士としての本音を書いておくと、上の地域と条件に当てはまらない方は、そもそも応募できません。契約書の写真を出すことに抵抗がある方も、無理に出す必要はないと思います。当てはまる方には、入力の手間に対して受け取れる金額が大きいので、やっておいて損はない、というくらいの温度感です。

★回答者全員に5000円★新築マンション・新築一戸建て購入者アンケート★
国内にて新築マンション、または首都圏・関西・東海にて新築一戸建てを購入された方!
■■■■回答者全員に5000円!!■■■■

🧮 儀式代も含めて、資金計画に組み込めていますか?

地鎮祭と上棟式は、やるなら合わせて十数万円〜。金額としては大きくありませんが、見積書に載らないぶん、後から現金で出ていくのが厄介なところです。こういう費用こそ、最初に総額へ入れておくべきものです。
一級建築士が作った「住宅建築 総資金計画表ツール」には「その他・予備費」の欄があります。ここに儀式代を入れて、無理のない資金計画になっているか確かめてください。登録不要・無料です。

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それではまた!machiでした🎵

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